2013年11月18日月曜日

博士課程1年古屋さんら,豊浦助教らがNICOGRAPH2013で優秀論文賞を受賞

博士課程1年古屋さん(情報機能システム工学専攻)ら,本学科の豊浦正広助教らの以下2件の発表論文がNICOGRAPH2013(芸術科学会主催,甲州市勝沼ぶどうの丘,11月8日(金)~11月9日(土)開催)で優秀論文賞を受賞しました.

  多視点画像特徴の多様体を用いたスケッチによる3Dモデルの検索
   古屋 貴彦 (情報機能システム工学専攻 博士課程1年)
   松田 隆広 (コンピュータ・メディア工学科4年)
   栗田 侑希紀 (コンピュータ・メディア工学専攻 2012年度修士課程修了)
   大渕 竜太郎 (本学科教授)
 
  拡張ディザ法を用いたジャカード織物パターンの生成
   豊浦 正広 (本学科助教)
   五十嵐 哲也 (山梨県富士工業技術センター 主任研究員)
   庄司 麻由 (コンピュータ・メディア工学科4年)
   茅 暁陽 (本学科教授)

本賞は,45件の投稿論文の中で査読評価が最も高かった3件の論文に対して与えられるものです.

博士課程1年の古屋さんらの研究発表は,機械設計,映画やゲームの製作,医療等で広く用いられる3次元形状モデルを,手描きの線画スケッチをもとに検索する手法に関するものです.手描きスケッチは,人ごと,スケッチごとに様式や抽象度などが大きく変わり,3次元形状モデルとの比較は困難です.本論文では,機械学習を利用することで,手描きスケッチと3次元形状モデルを効果的に比較する手法を提案しました.受賞した古屋さんらは「素晴らしい賞を頂き光栄です.手法の着想,実現,評価実験,論文執筆,登壇発表など,協力して進めてきた成果だと思います.スケッチによる3次元形状モデル検索をより実用に近付けるため,今後も研究に邁進します.」と話しています.

豊浦助教らの研究発表では,山梨・富士吉田の伝統工芸である織物の中でも,複雑な模様を織り出すことのできるジャカード織物に対して,質の高い織物パターンを写真画像から生成するための手法が提案されました.山梨県富士工業技術センター・五十嵐哲也主任研究員らとの共同研究であり,研究成果はすでに実用に至っており,作成したプログラムによる生成パターンからは実際の織物が作られています.有用性と実用性が高く評価され,受賞に至りました.受賞した豊浦助教らは「山梨・富士吉田の織物をテーマに取り扱った研究で賞をいただけたことことは感慨深い.今後も研究に精進し,山梨を盛り上げる活動にも繋がればうれしい.」とコメントしています.
  
古屋さんらの賞状    豊浦助教らの賞状
  
 松田さんによる発表の様子   豊浦助教による発表の様子
  
古屋さんらの受賞の様子    豊浦助教らの受賞の様子